メキシコが「完成車には50%関税、組み立て部品は無関税」へ——10/13の政令で自動車組立用部品の10%関税を5年間撤廃、対象を国内に工場を持つ11社に限定。輸入を締め、現地組立へ誘導する二段構え
情報源:https://www.riotimesonline.com/mexico-50-percent-car-tariff-rerouting-2026/
収集日:2026年10月21日
スコア:インパクト17 / 新規性13 / 注目度未評価 / 衝撃度7 / 根拠11 / 実現性15 = 63点
変化の核心:北米向け生産拠点としてのメキシコの通商政策が「輸入の抑制」から「国内組立の条件付き優遇」へ一段進んだ。完成車を輸出してきた中国勢などにとって、メキシコ市場は輸出先から現地生産を求められる市場に変わりつつある。
概要
メキシコは10月13日の政令で、自動車組立用部品(関税番号9803.00.01)の10%関税を10月14日から5年間撤廃した。経済省は10月16日に、対象を国内工場と保税許可を持つ小型車メーカー11社に限定した。完成車には1月から、協定未締結国(中国など)に50%関税が課されたままである(The Rio Times)。
何が新しいか
2026年1月施行の関税法(1,463品目に5〜50%)は輸入抑制のみだった。今回は現地組立に限った優遇が加わり、輸入は締め、国内組立は優遇する二段構えになった。すでに迂回の動きもあり、HyundaiはメキシコへのCreta供給をインドネシアからCPTPP加盟国のベトナムに切り替えた(8月着)。
なぜまだ注目されていないか
関税の導入自体は1月に報じられたが、部品の無関税化と対象の限定は政令レベルの地味な変更で、注目されにくい。中国ブランドの関税前後の販売比較は、記事内のどの情報源にもなく分からない。販売店団体AMDAは、中国系が関税分を価格に転嫁する可能性を指摘している(業界側の視点)。
実現性の根拠
根拠は、10月13日の政令と10月16日の経済省による限定措置という公的な措置にある。1〜9月の新車販売は114万4,002台(前年比+5%)で、同期間の過去最高である。首位は日産19万7,080台、Jetour-Soueastは1〜8月に4,116台(+288.3%)と伸びている。
構造分析
完成車の輸入は高関税で抑え、部品の無関税で現地組立を誘導する政策設計である。(仮説)中国系メーカーに現地組立(CKD)を検討する圧力がかかり、CPTPP加盟国を経由する供給網の組み替えが自動車以外にも広がる可能性がある。2026年のUSMCA見直しとも絡み、北米市場への「裏口」としてのメキシコの位置づけが変わりうる。
トレンド化シナリオ
(仮説)今後1〜3年は、対象の11社以外の事業者の対応や、中国勢の現地組立の判断が焦点になる。ブラジルなど他の中南米国が同様の二段構えを参照する可能性もある。USMCAの見直しの結果次第で、政策の方向性が再び変わる余地がある。
情報源
https://www.riotimesonline.com/mexico-50-percent-car-tariff-rerouting-2026/

