ドル建てステーブルコインの担い手が「暗号資産の専業発行体」から「カード・決済大手の連合」へ——Open USDが稼働し銀行52行を含む200社超が参加、同じ週にブラジル中銀は越境送金での利用を禁止

74
総合スコア
インパクト
21
新規性
17
未注目度
0
衝撃度
10
証拠強度
12
実現性
14

情報源:https://www.ledgerinsights.com/stripe-linked-open-usd-stablecoin-goes-live-with-visa-mastercard-as-backers/
収集日:2026-10-07
スコア:インパクト21 / 新規性17 / 注目度0 / 衝撃度10 / 根拠12 / 実現性14 = 74点

変化の核心:ステーブルコインが「既存の決済網の外側にある代替手段」から「カード網・加盟店基盤・銀行が共同で持つ決済インフラ」になりました。同じ週に、米国は関連規制案を取り下げ、ブラジルは越境決済から切り離すという逆向きの対応が並びました。

概要

Coinbase、Mastercard、Shopify、Stripe、Visaの5社が創設メンバーとなる新会社Open Standardのドル建てステーブルコイン「Open USD」が9月30日に稼働しました。参加企業は6月発表時の140社超から200社超に増え、うち52社が銀行です。準備資産はBlackRock・BNY・Lead Bankが管理し、開始時の時価総額は4.68億ドルでした。同じ週、ブラジル中銀は決議561号(10月1日施行)で、国際送金サービス事業者が海外の相手先との決済に暗号資産・ステーブルコインを使うことを禁じました。米FinCENも10月5日に、自己管理ウォレットとミキサーに関する規制案を取り下げています。

何が新しいか

従来のドル建てステーブルコインは暗号資産の専業発行体が発行し、準備資産の運用益も発行体が得ていました。Open USDはカード網や決済事業者、EC基盤が共同で統治し、少額の管理料を除いて運用益を利用量の多い参加企業へ配分する点が異なります。参加数は3か月で大きく増えました。

なぜまだ注目されていないか

暗号資産の話題として扱われ、決済・銀行・小売の話として読まれにくいためです。ブラジルの規則も半年前に公布されたもので、施行日がニュースになりにくい事情があります。

実現性の根拠

創設メンバーの顔ぶれ、準備資産の管理者、稼働済みであることは、いずれも業界媒体の報道で確認されています。ただし6月の発表時点ではJPMorganやBank of Americaは参加しておらず、現時点の参加状況は確認できていません。以降の見通しは仮説を含みます。

構造分析

カード網と加盟店基盤が同じステーブルコインを持つと、越境のBtoB決済や加盟店精算でコルレス銀行を通らない経路が広がる可能性があります。運用益が利用企業に配分されるため、預金を集めて運用する銀行の収益構造にも関わります。新興国では、ブラジルのように越境決済から切り離す国と、受け入れる国に分かれる可能性があります。

トレンド化シナリオ

今後1〜3年は、参加企業の拡大と実際の決済利用量が焦点です。米国ではステーブルコインの連邦枠組み(GENIUS法)が2027年1月18日に施行予定とされ、制度面の整備が進む見通しです。国ごとの規制の分岐が、越境決済の経路を左右するシナリオが考えられます。

情報源

https://www.ledgerinsights.com/stripe-linked-open-usd-stablecoin-goes-live-with-visa-mastercard-as-backers/

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