製造業の51.3%で委託先への金型無償保管が続く——取適法下でも約2割が公取委の指導を経験
情報源:https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2610/09/news037.html
収集日:2026年10月13日
スコア:インパクト20 / 新規性18 / 衝撃度10 / 根拠11 / 実現性12 = 71点
変化の核心:取適法で『不当な経済上の利益の提供要請』とされる金型の無償保管が、規模を問わず半数超で続き、発注側の慣行が法規制より速くは変わらない。
概要
Resilireが製造業の管理職・経営層300人に実施した調査(10月7日発表)で、委託先に金型を無償保管させている企業は51.3%でした。無償保管分は保有金型の平均31.6%にのぼります。公取委の調査を受けた企業は58.3%で、そのうち指導を受けたのは20.3%でした。
何が新しいか
取適法では、金型の無償保管は勧告対象となり得る行為とされています。今回の調査は、法の方向と現場の慣行が逆向きに動いていることを、数字で示した点に新しさがあります。企業規模別でも、300〜999人で60.0%、1000〜4999人で56.0%、5000人以上で38.0%と、規模を問わず半数前後が続けています。
なぜまだ注目されていないか
金型の無償保管は、取引先との関係の中で当たり前になっている慣行で、個別の企業が自ら公表することはまずありません。規制の施行そのものは報じられても、現場でどれだけ守られているかは見えにくい構造です。民間調査会社の自社調査である点にも留意が必要です。
実現性の根拠
根拠は製造業の管理職・経営層300人への調査結果で、サンプルは限られています。ただし公取委の調査経験が58.3%と高く、監督の目が現場に届いていることはうかがえます。指導を受けた企業が約2割にとどまることも、是正の実態を考える材料になります。
構造分析
下請・協力会社への負担転嫁が構造的に残る系列取引で、金型を持つ中小の保管コストと資産の囲い込みが、次の是正対象になるとみられます。発注側の慣行は法規制より速くは変わらず、規制と商慣行の乖離が続いています。金型は製造の根幹を担う資産であるため、取引関係全体に影響が及びます。
トレンド化シナリオ
今後1〜3年は、公取委の指導や勧告の件数が増えるかどうかが焦点です。無償保管の是正が進めば、委託先は保管費用の請求や金型の返却を求めやすくなります。逆に慣行が残れば、取適法の実効性そのものが問われるシナリオも考えられます。
情報源
https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2610/09/news037.html

