カスハラ義務化後も被害企業は15.3%と横ばい——対策は68.9%が着手するが、再発防止8.1%・専任担当6.5%と実効策は1割未満
情報源:https://www.tdb.co.jp/report/economic/20291026-kasuhara2609/
収集日:2026年10月28日
スコア:インパクト18 / 新規性8 / 注目度0 / 衝撃度10 / 根拠13 / 実現性13 = 62点
変化の核心:義務化で「方針を作る・周知する」段階は広がったが、被害そのものはまだ減っておらず、現場を守る実効策が追いついていない。
概要
帝国データバンクが2026年9月14〜30日に2.2万社へ調査し、1.0万社が回答しました。カスハラ被害が「ある」企業は15.3%で、前回(2024年6月)の15.7%からほぼ横ばいです。業種別では小売31.1%、金融26.8%が高くなっています。2026年10月1日に義務化された改正法が求める基本措置のうち、方針の周知は37.8%などで進む一方、再発防止は8.1%、担当部署の設置は6.5%にとどまります。
何が新しいか
比較の基準は前回調査で、被害割合は15.7%から15.3%へとほぼ動いていません。対策は68.9%が着手していますが、実効策は1割未満です。大企業の相談窓口が51.7%なのに対し、中小は23.0%と差があります。
なぜまだ注目されていないか
被害割合が横ばいという変化の小ささが、見出しとしての注目度を下げています。義務化という制度面の話題に関心が集まり、義務化後の実効性の検証は後回しになりがちです。
実現性の根拠
調査主体は帝国データバンクで、一次の調査報告です。民間調査会社の調査であり、前回値15.7%は別媒体でも確認されています。ただし、対策の前回値は未確認のため、対策の進み具合の変化は比較できません。
構造分析
制度の義務化と現場の被害減少は別の話で、差は実効策の有無にあります。方針を作る・周知する段階は広がりましたが、再発防止や専任担当といった現場を守る仕組みは整っていません。特に中小企業では相談窓口の整備が遅れています。
トレンド化シナリオ
今後1〜3年では、実効策の実施率が次回調査で上がるか、被害割合が動くかが確認点です。実効策が定着しなければ、義務化後も被害が高止まりし、小売・金融などの現場負担が続きます。次回確認日は2026年12月1日です。
情報源
https://www.tdb.co.jp/report/economic/20291026-kasuhara2609/

