「洗浄・補修するシャンプー」から「香りをデザインする自己表現ツール」へ——LOAの“香水で洗う”ヘアケアが香り=見えないアクセサリーを日常化する兆し

66
総合スコア
インパクト
11
新規性
12
未注目度
13
衝撃度
9
証拠強度
8
実現性
13

情報源:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000118456.html
収集日:2026年7月14日
スコア:インパクト11 / 新規性12 / 注目度13 / 衝撃度9 / 根拠8 / 実現性13 = 66点

変化の核心:シャンプー=洗浄・補修の機能財という前提から、「香りを毎日デザインし重ねる自己表現ツール」へ。香りを見えないアクセサリーとして気分で選ぶ消費が、日常のホームケアに降りてきた。

概要

フレグランス発想のヘアブランドLOA(Jade Japan、2022年創業)が、シリーズ初のシャンプー・トリートメント「LOA THE SHAMPOO/TREATMENT」を2026年7月13日に全国発売した。独自の「Fragrance Wrapping」処方で香りを毛髪に閉じ込め、9種の香りを気分・ファッション・季節に応じて選べる。さらにシャンプーとトリートメントで異なる香りを重ねる「FRAGRANCE PAIRING」を提案し、香りを“見えない最高のアクセサリー”と位置づける。価格はシャンプー5,500円、トリートメント6,000円(いずれも税抜)と、日用品としては高価格帯にあたる。

何が新しいか

これまでシャンプーは「洗う・補修する」という機能で選ばれる商品であり、香りは付加価値の一要素にすぎなかった。LOAはこの主従を逆転させ、香りを選ぶ体験そのものを商品の中心に据えている。9種から気分で選び、シャンプーとトリートメントで香りを重ねるという設計は、洗髪を「自己表現の場」へと転換する。香水のように毎日の気分でまとう香りを変える発想を、ホームケアという日常領域に持ち込んだ点が新しい。

なぜまだ注目されていないか

一ブランドの新商品リリースという体裁のため、個別の販促ニュースとして処理され、背後にある消費観の変化まで読み取られにくい。ヘアケアは成熟市場で日々多数の新商品が出るため、香り訴求もその一つとして埋もれやすい。高価格帯ゆえにニッチな層向けと見なされ、トレンドの萌芽として警戒されにくい面もある。しかし「機能から自己表現へ」という軸の移動は、消費財全般で起きている静かな地殻変動の一断面であり、単発の商品情報以上の含意を持つ。

実現性の根拠

すでに全国発売という形で市場に投入されており、コンセプトが商品として実装済みである点が最大の裏づけだ。フレグランス発想のブランドとして2022年から実績を積んできたLOAが、既存の世界観をヘアケアへ拡張する自然な延長線上にある。香りで自己表現するという消費行動は、香水・ボディミスト・柔軟剤などで既に定着しており、需要基盤が存在する。高価格でも成立し得るのは、機能ではなく体験・気分に対価を払う層が一定規模で育っているからだ。

構造分析

日用品が「機能の充足」から「自己表現・気分の演出」へと価値軸を移すと、価格競争から体験価値競争へと市場のルールが変わる。香りという可視化されない要素にプレミアムが乗ることで、日常消費の中にも小さな贅沢=アフォーダブル・ラグジュアリーの余地が広がる。ブランドは機能スペックではなく世界観と選ぶ楽しさで差別化を図るようになり、SNSでの共有性も重要な設計要素になる。ホームケア全般(ボディ・ランドリー・空間)へ同じ発想が波及する余地は大きい。

トレンド化シナリオ

今後1年は、他ブランドも「香りを選ぶ・重ねる」体験を前面に出した日用品を投入し、香り軸のプレミアム化が広がっていく見込みだ。1〜2年のうちに、季節・気分・シーンに合わせて香りを使い分ける消費が一般化し、詰め替えやサブスクなど「香りを更新し続ける」仕組みが整備される。ランドリーや空間芳香など他カテゴリーへ発想が波及し、生活全体を香りでコーディネートする提案が増える。3年程度の視野では、「香り=見えないアクセサリー」という価値観が定着し、日用品市場の一角が体験消費として再編されていくだろう。

情報源

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000118456.html

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